
業務用のネットワークやサーバの多くは、
コマンドラインインタフェース(CLI)によりコマンドで制御します。
CLIは膨大な情報を一目で見ることができる優秀なインタフェースですが、
情報が詰まりすぎて、目視だけでは情報の見落としがよくあります。
差分確認(Diff)ツールを使えば文字の比較が簡単に出来るので、情報の見落としにくくなります。
本記事では代表的な差分確認ツールWinMergeの使い方と使用例を記します。
WinMergeのダウンロード
WindowsではWinMergeが最もオススメです。
利用環境に合わせてファイルを選択してください。
(Windows10の64bitだったら一番上のファイルでOKです)

5秒ほど待機したらファイル保存のダイアログが出るので[ファイルを保存]をクリック

ダウンロードしたインストーラを実行し、インストールしてください。
WinMergeの使い方
下図2ファイルを比較してみましょう。

比較したいファイルを選択して、WinMergeにドラッグ&ドロップします。

または、右クリックメニューから[WinMerge]を選択してもOKです。

下図の通り、ファイルの内容が比較表示されます。

・黄色塗は差分のある行
・灰色塗は行の有無の差分
・薄黄塗は部分的な差分(図では豚コマと豚バラで差分)
使用例
シナリオ
下図環境において、プリンタに通信出来なくなったと問い合わせ。

対応
該当プリンタを収容しているHUBスイッチのステータスを、
正常時と異常時で差分比較し、インタフェースが異常な状態であることを確認。
プリンタ接続ポートにてErr-Disableという異常検知時の動作をしていることが判明。
解消措置を行い、無事復旧した。

LinuxではDiffコマンドで差分比較
LinuxやUnixでは下図の様に、Diffコマンドによりファイルの差分比較が可能です。
diff [比較対象ファイル1] [比較対象ファイル2] [-オプション]

オプション付与により、器用に比較可能ですので色々動かしてみると面白いです。
後書き
上記の様な調査だけでなく、設定変更後の確認にも非常に有用です。
大規模な変更作業においては事前事後の差分比較で異常が無いことを確認するのは必須です。
効率的に確認し、予期せぬ事象が起きても時間をかけて対応できるようにしましょう。