ネットワーク物理構成図の書き方【10個のコツを例を交えて解説】

ネットワーク構築で上手く物理構成図を作りたい方へ、
抑えておきたい10個のコツを、画像説明を交えて解説します。
筆者はデータセンターだけで3000台規模のネットワーク設計/構築経験があります。
そこで培った物理構成図作成ノウハウを本記事で共有します。

物理構成図とは

物理構成図はネットワークの物理Layerの情報を図示するものです。
ケーブルや機器台数、建屋や設置フロアなどのレベルまで省略せず書かれます。

かなり細かい情報を記載する資料なので、規模によっては全体概要を示す図と、
収容ごとの細かい情報を示す図に分けて管理することがあります。

機器それぞれの設定値(VLANやIPアドレス、サブネットマスクなど)は論理構成図で図示します。
物理と論理で構成図を分けるのは、VLANやVRFなどの仮想化により情報過多となり、
1つの図で纏めるのが難しくなっているためです。

論理構成図の解説はコチラ

物理構成図を作成する上で抑えておきたい10個のコツ

ネットワーク全体の物理構成図(全体概要図)

ネットワーク全体の物理構成図を目にする人は、
全体の概要イメージをハッキリさせたい人や、全体の機器台数がどの程度か知りたい人です。

情報過多すぎると、図の価値が下がってしまいますので、図示する情報は最小限にしましょう。

物理構成図(全体概要図)の例
1.全体のボリュームが分かる

ネットワーク全体の物理構成図では、
その資料を見たときに全体のボリュームがパッと分かると良いです。

例えば上図では本館と別館に分かれたビルで、
大体の機器台数がどのフロアにあるか、視覚的に分かります。

2.各コンポーネントの役割が分かる

このネットワークには大きく分けて、
コアを中心として、インターネット接続・端末収容・サーバ収容の
3種類の役割を持つコンポーネントが接続されていることが分かります。

また、それらの全てが冗長化(障害に備えて2重化)されていることが分かります。

コンポーネントに焦点を当てた物理構成図(詳細図)

コンポーネントに焦点を当てた物理構成図を見る人は、
コンフィグ設計やケーブル配線作業など、図を見ながら作業したい人です。

障害テストのテストケースを図示するのに使ったり、
ケーブル配線などの工事指示書にも使える様に、具体的な情報を図示しましょう。

物理構成図(詳細)の例
3.凡例を用いてケーブル種別まで細かく図示する

様々な種類のケーブルが登場しますが、それが図でグチャグチャにならない様、
凡例を用いてルール化しましょう。

パッチパネルやメディアコンバータがある場合も、それを図示しましょう。

4.ネットワーク機器に管理上必要な情報を書き込む

例では上からホスト名・管理IPアドレス・機器型式を記載しています。
こういった情報を記載しておけば、設定変更作業などで図を見て確認しながら作業可能です。

5.ポート情報はスピードとポートナンバーまで書く

どの機器の、どのポート同士が接続するか図示しましょう。
頭の修飾(例ではGi)はポートスピードを表しています。

機器によっては「0/1」だけだと、
FastEthernet 0/1 なのか GigabitEthernet 0/1 なのか判断出来ない場合があるので、
ポートスピードも必ず明記しましょう。

6.線が多すぎて煩雑になってしまう場合は省略する

サーバ接続がたすき掛け構成だと、ケーブル本数が非常に多くなる上に線同士が重なってしまいます。

例:たすき掛け構成で図の線がグチャグチャ

10台程度ではまだマシですが、20台超えてくると線がグチャグチャになります。
線が見づらかったせいで接続ミスが発生することがないように、省略できるところは省略しましょう。

例:線同士をアルファベットなどで関連付けて線を省略
7.表しきれない情報は別の管理資料に纏める

他にも、機器が設置されているラックの識別子や、
機器ごとのシリアルナンバーなど、構築/保守の観点で必要な情報はありますが、
全てを載せようとすると情報過多になって見づらくなってしまうので、
表しきれない情報は別の管理資料に纏めましょう。

共通

8.共通のルールで作成/更新する

担当者ごとに自由に図を作成/更新するのではなく、標準的なルールは設けておきましょう。
(記載する情報の粒度や、図を作成するツールなど)

図を更新したら、更新日もちゃんと更新する。なども当たり前ですが大切です。

9.体裁を整える

階層ごとにアイコンや図形の高さを合わせたり、機器を等間隔で置くようにしましょう。
体裁が整っているだけで、だいぶプロっぽくなります。

10.機器が設置されている場所を明確にする

機器が設置されている場所は明確にしましょう。
例えば、新しい端末収容SWを接続する際、ビル棟が違う場合は光ファイバを用意したいですが、
物理構成図にフロア情報が書かれていなかったから考慮漏れした。なんてことを防げます。

まとめ

他の管理資料との兼ね合いで、物理構成図に図示する情報は変わります。
盛ろうと思えばもっと様々な情報を盛れる図ですが、その構成図を見る人が、
何を確認したいのか考えて、見やすい物理構成図を作成しましょう。

ちなみに本記事の構成図例は、Power Pointで作成しました。
他にもVisivoなど、構成図作りに合ったアプリケーションはありますので、
色々試してみると面白いかもしれません。

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